あなたは選ばれし者か!?観客をふるいにかける迷作『CATS』レビュ

 

 

映画のトレーラーが発表されるや否や物議を醸し、公開後も途中で修正版と差し替えられるなど悪い意味で話題をさらった実写版『CATS』。

 

さらにはその年の最低映画に送られるラジー賞ことゴールデン・ラズベリー賞最多9部門ノミネートされ、ネットでも「気持ち悪い」、「ぞっとする」、「狂気」などの辛口コメントが目立ちますが、実際はどんな作品なのでしょうか。

 

 

先に言っておきますが……ヤバいです……!

 

 

後半はネタバレにも注意してくださいね!

 

 

 

 

あらすじ

 

 

『キャッツ』日本版予告

 

 

満月が輝く夜、美しい白猫ヴィクトリアはロンドンの片隅のごみ捨て場に捨てられ、そこで自らを“ジェリクルキャッツ”と名乗る大勢の猫たちに出会います。

 

彼らはそれぞれ強い個性を持った猫で、人間に飼い慣らされることを拒否し、強い意思と思想を持って人生を謳歌していました。

 

ヴィクトリアが捨てられたその日は、奇しくも最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ舞踏会が開かれる日。

 

純粋なジェリクルキャッツに選ばれた猫は新しい人生を生きることを許され、天井へ行けると信じられていました。

 

たった1匹のジェリクルキャッツに選ばれるのはどの猫なのか。

 

生涯忘れることのできない一夜が今始まる。

 

 

 

 

原作は?

この作品はアンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲を手掛けたミュージカル『CATS』を基に作られたミュージカル映画です。

 

また、そのミュージカルは、イギリスの詩人T・S・エリオットの詩集『ポッサムおじさんの猫と付き合う法(原題:Old Possum’s Book of Practical Cats)』を基に書かれています。

 

アンドリューが手掛けたミュージカルは「世界で最も成功したミュージカル」と言われるほど大ヒットし、ロンドンでは1981年に初演されて以来、21年間に渡るロングラン講演され、日本でも「劇団四季」による日本語版講演が継続的に行われています。

 

 

 

 

私は2~3回、劇団四季版の『CATS』を見に行きましたが、歌もダンスも素晴らしかったですし、次々登場する猫たちも個性豊かで、とても見ごたえがありました!

 

 

 

「世界で最も成功したミュージカル」と言われるのも納得の完成度ですので、気になった方はミュージカル版もチェックしてみてくださいね!

 

 

 

 

 

名作ポイントと駄作ポイント

 

次からはいよいよ、『CATS』は名作なのか駄作なのかに迫っていきます。

 

 

【ネタバレ有】の項目にはご注意ください!

 

 

 

【ネタバレ無】駄作ポイント:ヴィジュアルが受け付けない

本作の駄作ポイントはもう本当に、ここに集約されます。

 

 

猫たちの見た目が不気味なんです。

全身タイツにしか見えないんです。

 

 

私はこのヴィジュアルのせいで何度も現実に戻されました。

 

 

「ああ、そうだ……。これ、人間なんだ……猫じゃないんだ……」と、ことあるごとに思い出して、スクリーンから目をそらしたくなる。

 

 

CATSって、世界観が大きな魅力だと思うんですよ。

 

 

個性的な猫たちが歌ったり踊ったりする姿を見て、自分もジェリクルキャッツを決める舞踏会に参加していると錯覚するくらい、猫たちの世界に入り込ませてくれる。それがCATSなんです。

 

だから、ミュージカルだと、いくら踊ったり歌ったりしても、違和感なく猫だと思えるし、愛せるんです。推しキャラならぬ推し猫を作って、メインの猫そっちのけでガン見したりするわけです。

 

 

方や映画はどうよ?

どう見ても全身タイツの不気味な人間。

お世辞にも猫とは言えないし、可愛いとか思えません。

 

 

後述もしますが、歌も良いし、ダンスも良い。

でも、それを存分に堪能するためには、狂気すら感じるヴィジュアルに慣れなければいけないんです。

 

映画終了までに猫のヴィジュアルを受け入れられるか。

それがこの映画の評価の決め手になってきます。

 

 

 

 

【ネタバレ有】名作ポイント:楽曲が良い

映画本編で流れる音楽は、ミュージカル版『CATS』でも使用されているアンドリュー・ロイド=ウェバーの作曲です。

 

どれも猫たちの個性を表現するに相応しい曲ばかりで、とても素敵です!

 

誰からも愛されない孤独な猫グリザベラと主役のヴィクトリアが歌う代表曲「Memory」ももちろん聞き応え十分ですが、個人的なおすすめは以下の3曲。

 

 

 

・タップダンスの音とメロディーのマッチが素晴らしく、わくわくした気分にさせてくれる、鉄道猫のスキンブルシャンクスが歌う「Skimbleshanks: The Railway Cat」

 

・世界的歌手のテイラー・スウィフト演じるボンバルリーナがセクシーに歌い上げる「Macavity」

 

・アンドリュー・ロイド=ウェバーとテイラー・スウィフトがこの映画のために書き下ろした、ヴィクトリアのための切ない新曲「Beautiful Ghosts」

 

 

 

ロングラン講演の作品になるのも頷けるほど、名曲ばかりですよ!

 

 

 

 

【ネタバレ有】名作ポイント:ストーリーがある

映画版とミュージカル版の『CATS』の違いはストーリーの有無です。

 

もともとアンドリューがインスピレーションを得たものが詩集だったこともあり、ミュージカル版にはほとんどストーリーのようなものがありません。ジェリクルキャッツたちが順番に登場して歌とダンスをするだけです。

 

それ故に、ミュージカル版は取っつきにくく、知らない方からすれば「なんじゃこりゃ」という感想を抱きがちです。

 

しかし、本作は白猫のヴィクトリアを主役に据え、ジェリクルキャッツたちとの交流や舞踏会を通して自分らしい生き方を見つけるという内容になっており、ミュージカル版よりも分かりやすいストーリーになっています。

 

 

 

個人的に、ストーリーを明確にしたというのは良い判断だったと思います。

 

ストーリーを作って、過去の思い出を振り返り続けるグリザベラと、振り返りたい思い出がひとつもないヴィクトリアという構図を作ったことで、それぞれにとっての思い出(Memory)がどういうものなのかを感じることができ、二人が歌う「Memoy」により深みを出すことに成功していると思います。

 

 

 

 

総評:CATSは極上のエンターテイメント?それとも駄作?

結論から申しましょう。CATSはやっぱり名作だと思います!

 

歌、音楽、ダンスは質も良く、ストーリーも分かりやすくなったので、むしろミュージカル版よりも取っつきやすさがあります。

 

 

がしかし、万人が「名作だ!」と思うのを妨げる要因がひとつあります。それが、「ヴィジュアル」です。

 

これに慣れる、あるいは受け入れられるかどうかでこの映画が名作なのか駄作なのかの評価が変わってきます。

 

 

下記に公式が配信している動画を載せておきますので、ぜひ閲覧して、耐えられると思った方は劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

CATS – Official Trailer [HD]

 

 

Twitter文章:

祝ラジー賞受賞!? 映画#CATSは名作なのか駄作なのかを徹底検証!

 

全身タイツの人間が踊り狂う様は狂気だけど、歌とダンスは一級品です!

 

これは極上のエンターテイメントなのか、それとも悪夢か……

 

きっと、あなたにとっても忘れられない夜になる―――

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました